
ECサイトに溜まった「お客様の声(商品レビュー)」は、売上を伸ばす強力な資産です。
レビューを商品ページに置きっぱなしにするのではなく、集約した「お客様の声ページ」を作ることで、新規購入者の不安が解消され、購入率が大きく改善します。
この記事では、「お客様の声ページ」を作るメリットや必要な要素、事前の準備から具体的な作り方までを初心者向けにわかりやすく解説します。
目次
「お客様の声ページ」とは?
「お客様の声ページ」とは、購入者のレビューや感想を1つのページに集約して掲載する専用ページのことです。
「ご利用者の声」「レビュー一覧」「お喜びの声」など、ショップによってさまざまな呼び方があります。
個別の商品レビューとは異なり、ショップ全体への信頼性を高める役割があります。
特に、レビューが10件以上溜まってきたECサイトでは、レビュー資産を最大限に活かすために作成しておきたいページです。
ECサイトに「お客様の声ページ」を作る5つのメリット
商品ページ内のレビューだけでなく、独立した「お客様の声ページ」を作ることには、以下の5つのメリットがあります。
メリット 1
購入率(CVR)の大幅な向上

株式会社ラクス「ネットショッピングにおける購買心理と顧客対応が与える影響」
株式会社ラクスが2025年に実施した調査によると、ネットショッピングで購入する際に「レビューや口コミを参考にしている」と答えた人は約9割に上ります。
お客様のリアルな声をまとめたページを用意し、「第三者の評価」をしっかり見せることで、訪問者の不安をダイレクトに払拭でき、結果として購入率(CVR)の大幅な向上に繋がります。
メリット 2
SEO対策で集客力アップ
お客様の声には、企業側が思いつかないような自然な言葉やロングテールキーワードが豊富に含まれます。
検索エンジンはこうした「ユーザー目線の情報」を評価する傾向があり、「お客様の声ページ」を充実させることで自然検索からの流入増加が期待できます。
メリット 3
ショップの信頼性の向上
第三者の客観的な評価は、企業側の宣伝文句よりはるかに説得力があります。
これは心理学で「社会的証明」と呼ばれる現象で、多くの人が支持しているものを信頼してしまう人間の特性です。
メリット 4
商品ページへの導線設計の強化
「お客様の声ページ」から関連商品ページへ自然にリンクを貼ることで、サイト全体の回遊性が向上し、購入につながる導線を強化できます。
メリット 5
広告・チラシなど多媒体への転用
一度作ったお客様の声コンテンツは、SNS投稿、メルマガ、商品同梱チラシ、Web広告など、さまざまな媒体で再活用できます。
集めるのに苦労した分、フル活用しましょう。
※※ 注意 ※※
他媒体へお客様の声を転用する際は、必ず「広告やSNS等に掲載する場合があります」といった事前同意や、明確な掲載許可を取ったものだけを使用してください。
「お客様の声ページ」に必要な4つの要素
魅力的な「お客様の声ページ」には、共通する要素があります。
掲載する1件1件のお客様の声に、以下の4つを盛り込むことを意識しましょう。
1
お客様プロフィール(年代・性別・お住まいの地域など)
「30代・女性・東京都」のような基本情報があるだけで、レビューの信憑性は大きく高まります。
読者は「自分と似た境遇の人の感想」を求めているからです。
イニシャル(M.K.様など)や年代・性別だけでも十分効果があります。
2
お客様の顔や商品の使用写真
人間の脳は文字より画像の方が早く・強く認識します。
以下のいずれかを掲載できると、信頼度は一気に上がります。
- お客様の顔写真(許諾が取れる場合)
- 商品の使用シーンや Before / After 写真
- お客様直筆のアンケート用紙のスキャン画像
- 写真がない場合は、お客様のイメージに合うフリー素材でも可
3
レビュー本文(感想・エピソード)
レビュー本文には、「購入前の悩み(Before)」と「購入後の変化(After)」の2つを盛り込むのがポイントです。
Before
(購入前の悩み・課題)
お客様が「なぜこの商品を買おうと思ったのか」「どんな悩みを抱えていたのか」を記載します。
ここが充実していると、同じ悩みを持つ訪問者が「これは自分のための商品だ」と強く共感してくれます。
After
(購入後の変化・満足ポイント)
実際に商品を使ってどう変わったのか、何が良かったのかを具体的に記載します。
「肌の調子が良くなった」よりも、「使い始めて2週間で、朝のメイクのりが変わった」のように、具体的なエピソードや数値が入っているほど説得力が増します。
4
商品ページへの導線(リンクボタン)
お客様の声を読んで「欲しい!」と思った瞬間に、その商品ページへ即座にアクセスできるよう、必ずリンクボタンを設置しましょう。
これを忘れると、せっかくのお客様の声が「読まれて終わり」になってしまいます。
「お客様の声ページ」作成前に準備するもの
ページ作成にいきなり取り掛かる前に、以下の4点を準備しておくと、作業がスムーズに進みます。
掲載するお客様の声を10件以上ピックアップ
すでに溜まっているレビューの中から、掲載に適したものを10件以上選び出しましょう。
選ぶときの基準は以下の通りです。
- 具体的なエピソードや体験が書かれている
- 商品の特徴や強みが伝わる内容
- 複数の年代・性別・ニーズに偏りなく分散している
- ポジティブだけでなく、改善要望なども含めて誠実な内容
「星5つばかり」のページは逆に怪しまれます。
掲載許可の取得【重要】
お客様の声を自社サイトに掲載する前に、必ずお客様から掲載の許可を取りましょう。
許可なく掲載すると、個人情報保護法に抵触する恐れがあるだけでなく、お客様からの信頼を一気に失います。
ただし、会員登録時の規約や利用規約の中で「投稿いただいたレビューはサイト内に掲載することがある」旨の同意をすでに取得している場合は、改めて個別の許可を取る必要はありません。
許可を取る際は、メールや専用フォームで以下を確認します。
- 掲載してよいか
- 掲載する情報の範囲(イニシャル・年代・性別・写真の有無など)
- 掲載をやめてほしいときの連絡方法
掲載許可のお願いメール・テンプレート
件名:【〇〇ショップ】ご購入いただいた商品のご感想について(お願い)
いつも当店をご利用いただき、誠にありがとうございます。
〇〇ショップで、お客様サポートを担当しております〇〇と申します。
この度は「〇〇(商品名)」をご購入いただき、また大変素敵なレビューをご投稿いただき、本当にありがとうございました。
〇〇様からいただいた「〇〇〇〇」というご感想を拝見し、スタッフ一同大変温かい気持ちになりました。
つきましては、〇〇様からいただいた貴重なお声を、これから購入を検討されている他のお客様の参考として、ぜひ当店の「お客様の声ページ」にてご紹介させていただけないでしょうか。
■掲載予定の内容
・お名前:(例:M.K様 など、イニシャルにて掲載いたします)
・ご感想:〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
上記の内容にて掲載をご承諾いただける場合は、誠に恐縮ですが 【〇月〇日】 までに本メールへご返信いただけますと幸いです。
もちろん、ご掲載を希望されない場合はお気兼ねなくお申し付けくださいませ。
これからも〇〇様にご満足いただける商品をお届けできるよう努めてまいります。今後とも〇〇ショップをよろしくお願い申し上げます。
写真・画像素材の準備
掲載する写真がない場合は、以下の方法で素材を確保しましょう。
- お客様に写真投稿をお願いする
- 商品の使用イメージ写真を自社で撮影する
- 無料の人物写真素材サイトを活用する
ページ構成のラフ設計
紙やメモアプリで「お客様の声ページのおおまかな構成」を描いておきましょう。
後の作業効率が大きく変わります。
【実践編】WordPress固定ページでの作り方
Welcartを利用している場合、WordPress標準の「固定ページ」機能を使って作成するのが基本です。
ブロックエディタを活用すれば、HTMLやCSSの知識がなくても直感的にページを構築できるため、初心者の方でも安心して進められます。
「お客様の声ページ」と「レビュー機能」の違いは?
「お客様の声ページ」と「レビュー機能」の両者は競合せず、補完関係にあります。
「レビュー機能」で多くの声を集め、その中から特に説得力のあるものを「お客様の声ページ」に厳選掲載するという流れが理想です。
お客様の声ページ(固定ページ)
- 選りすぐりのレビューを編集して掲載
レビュー機能
- 個別商品ページに自動表示
- 購入者が自由に投稿
そもそもレビューがまだ十分に集まっていないという方は、効率的なレビュー収集方法をまとめた以下の記事もあわせてご覧ください。
「お客様の声ページ」作成時の注意点
最後に、トラブルを避けるために必ず押さえておきたい注意点を3つ紹介します。
注意点 1
掲載許可の取得(個人情報保護法)
繰り返しになりますが、お客様の許可なくレビューや声を実名・写真付きで掲載するのは絶対にNGです。
会員規約での包括的な同意がない場合は、必ず個別にメールなどで掲載許可を取得し、その記録を残しておきましょう。
注意点 2
ステマ規制(景品表示法)への対応
2023年10月から強化された「ステルスマーケティング規制」により、以下の対応が必須になりました。
「レビュー投稿でポイントプレゼント」など、対価と引き換えにレビューを集める場合は、必ず「※本レビューはキャンペーンによる提供を受けて投稿されています」のような関係性の明示(PR表記)が必要です。
また、「星5つをつけてくれたら特典」のような評価内容を条件にした特典付与は、それ自体が景品表示法違反となるため絶対に行ってはいけません。
注意点3
他サイトからのレビュー転用の禁止
Amazonや楽天など、他モールに投稿された自社商品のレビューを無断で自社サイトにコピーして掲載するのは絶対NGです。
著作権侵害や個人情報保護法違反のリスクがあります。
お客様の声は必ず、自社サイトでお客様から直接いただいたものを掲載しましょう。
まとめ|まずは10件から始めよう
まずはあなたのショップに眠っているレビューを見直し、その中から「これは伝えたい!」という声を10件選ぶところから始めてみてください。
そして、もしまだレビューが思うように集まっていない、ネガティブレビューへの対応に悩んでいるという方は、以下の記事も参考にしてみてください。



