
「ECサイトを立ち上げたものの、売上やアクセス数以外にどんな数字を見れば良いか分からない」と悩んでいませんか?
感覚だけで運営していると、売上が伸び悩んだときに「何を改善すべきか」を見つけられません。
そこで役立つのが、目標達成に向けて日々追いかけるべき重要な数字「KPI(重要業績評価指標)」です。
本記事では、EC運営初心者に向けて、KPIの基礎知識から追うべき指標一覧、Welcartでの計測方法までを解説します。
目次
そもそもKPIとは?初心者向けに解説
KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、簡単に言えば「目標達成に向けて日々追いかけるべき数字」のことです。
たとえば「月100万円の売上を作る」という目標に対し、「月1万人の訪問者」と「1%の購入率」が必要だと分解します。
この「訪問者数」や「購入率」といった中間の数字がKPIです。
KGI・KSFとの違いを整理
KPIを理解するうえで、よく一緒に登場する用語も押さえておきましょう。
KGI
(重要目標達成指標)
最終的なゴール
ECサイトでの例
年間売上1,200万円達成
KPI
(重要業績評価指標)
ゴール達成のための中間目標
ECサイトでの例
月間訪問者1万人、CVR1%
KSF
(重要成功要因)
KPI達成のための行動
ECサイトでの例
SEO対策、広告運用
KGIが「行き先(ゴール)」、KPIが「道のりの通過ポイント」、KSFが「移動手段」と考えると、目標達成までの道筋が明確になります。
なぜECサイト運営にKPIが必要なのか
KPIを設定するメリットは、大きく分けて3つあります。
1
感覚ではなく数字で判断できる
「なんとなく売上が減った気がする」ではなく、「先月よりCVRが0.5%下がった」と具体的に把握できます。
2
改善すべき箇所が明確になる
アクセスは伸びているのに売上が伸びない場合、原因は「CVR」や「客単価」にあるとすぐ分かります。
3
施策の効果を検証できる
「広告を出したら訪問者が増えたか」「メルマガを送ったらリピート率が上がったか」を数字で確認できるため、次の一手を判断しやすくなります。
ECサイトはお客様の行動がすべてデータとして残る強みがあります。
KPIを設定して数字を追うことこそ、ECサイト成功への最短ルートです。
【カテゴリ別】ECサイトで追うべきKPI一覧
ECサイトの指標は、お客様のジャーニーに沿って「集客 → 接客 → 転換 → 定着 → 成果」の5段階で整理すると、初心者でも全体像を掴みやすくなります。
それぞれのカテゴリに含まれる代表的な指標と、その役割を見ていきましょう。
集客系KPI|どれだけの人を呼び込めたか
サイトへの「入口の広さと質」を測る指標群です。
訪問数
サイトに訪れた回数(すべての集客施策の基本KPI)
オーガニック検索流入
Google等の検索結果経由の訪問数(SEOの成果を示す)
インプレッション数
検索結果や広告が表示された回数
検索順位/検索CTR
主要キーワードでの表示順位と、表示された中でクリックされた割合
クリック数
広告・検索結果がクリックされた回数
広告費/CPC
広告に使った費用と、1クリックあたりのコスト
ここが弱いと、そもそも売上が生まれる母数(訪問者)が確保できません。
SEO対策・広告運用・SNS投稿などの施策成果は、このカテゴリで判断します。
集客系KPIの改善に役立つ記事
接客系KPI|訪問者に楽しんでもらえたか
訪問者がサイト内でどれだけ興味を持ち、回遊したかを測る指標群です。
PV数
(ページビュー数)
閲覧されたページの総数
平均滞在時間
1回の訪問での平均滞在時間
回遊率
1訪問あたりに見たページ数
エンゲージメント率
能動的にサイトと関わった訪問の割合
スクロール率
ページを最後まで読んだ人の割合
買い上げ点数
1注文あたりの平均購入商品数
集客系KPIの改善に役立つ記事
転換系KPI|訪問者を購入・会員登録に導けたか
ECで最も重要な「訪問→購入」の変換効率を測る指標群です。
CVR
(購入率)
訪問者のうち購入に至った割合
(購入数 ÷ 訪問数 × 100)
受注件数
期間内の注文件数
カゴ落ち率
カートに商品を入れたのに購入せず離脱した人の割合
新規会員/新規顧客
期間内に新たに会員登録・購入した人数
転換系KPIの改善に役立つ記事
カゴ落ち対策におすすめの公式プラグイン
定着系KPI|お客様に長く付き合っていただけているか
リピート施策の成果を測る指標群です。
リピート率
期間内に再購入した顧客の割合(リピート顧客数 ÷ 累計顧客数 × 100)
F2転換率
初回購入者のうち2回目を購入した割合(2回目購入数 ÷ 初回購入数 × 100)
返品率
購入商品のうち返品された割合(返品数 ÷ 出荷数 × 100)
初回購入から2回目にどう繋げるか、フォローメールや同梱物、会員特典などの施策設計が成果を左右します。
成果系KPI|売上・費用対効果はどうか
経営視点で見る最終的な売上とコスト効率の指標群です。
売上金額
期間内の総売上
客単価
1注文あたりの平均購入金額(売上 ÷ 注文数)
訪問単価
訪問者1人あたりが生み出す売上(売上 ÷ 訪問数)
CPA
(Cost Per Acquisition)
1件の受注獲得にかかった広告費
(広告費 ÷ 獲得件数)
ROAS
(Return On Advertising Spend)
広告費1円あたりの売上
(広告経由売上 ÷ 広告費 × 100)
Welcart公式テーマを使えば、アップセル・クロスセル施策を管理画面から簡単に実装できます。
成果系KPIの改善に役立つ記事
【成長フェーズ別】ECサイトで追うべきKPI
初心者がいきなり全部を追うのは現実的ではありません。
成長フェーズごとに「重点KPI」を絞りましょう。
立ち上げ期(月商〜100万円):訪問数 × CVR
まずは「そもそも人が来ているか(集客)」「来た人が買っているか(転換)」の2点に集中します。
訪問がなければ何も始まらず、訪問があってもCVRが極端に低いなら商品ページや導線に問題があります。
成長期(月商100万〜1,000万円):CVR × 客単価
訪問と売上が安定してきたら、「もう一段売上を伸ばす」フェーズです。
カゴ落ち対策やEFO(入力フォーム最適化)で転換系KPIを磨きつつ、アップセル・クロスセルで客単価を引き上げます。
成熟期(月商1,000万円〜):リピート率 × LTV
ここからは「一度買ってくれたお客様にどれだけ長く付き合っていただくか(定着)」が利益を左右します。
リピート率、F2転換率、LTVを主軸にCRM施策(メルマガのセグメント配信、会員ランク制度など)に投資しましょう。
WelcartでKPIを計測する方法
Welcartでは、標準機能とプラグインなどを組み合わせることで、初心者でも簡単にKPIを可視化できます。
標準機能「受注リスト」で基本KPIを確認する
WordPress管理画面の「Welcart Management」→「受注リスト」を開くと、注文一覧から売上・注文件数・客単価などの基本KPIを確認できます。
「まずは無料の標準機能で試したい」という方はここから始めましょう。
GA4を導入して行動データを分析する
前述した「受注リスト」では売上や注文件数といった「結果」は確認できますが、その手前の「訪問者がどう動いたか」まで追いかけるにはGA4(Googleアナリティクス4)の活用が欠かせません。
本記事で紹介したKPIのうち、たとえば流入チャネル別の訪問数や平均滞在時間(平均エンゲージメント時間)、回遊率(セッションあたりの表示回数)など細かくチェックできます。
GA4の導入方法
売上集計プラグインで詳細な売上分析を行う
Welcart公式の「売上集計プラグイン(WCEX Reports)」(16,500円/税込)もおすすめです。
先ほど導入したGA4のデータとWelcartの売上データを組み合わせ、各種集計をグラフで可視化できます。
ECサイトのKPIを設定する4ステップ
最後に、実際にKPIを設定する手順を4つのステップにまとめます。
ECサイトの数字は季節や施策で変動しますから、月に1度は必ずKPIをチェックする習慣をつけましょう。
まとめ|まずは1つのKPIから追ってみよう
ECサイトのKPIは種類が多く、最初は圧倒されるかもしれません。
しかし本記事で紹介したように、大切なのは「今のフェーズに合った2〜3個の指標に絞って追う」ことです。
Welcartの標準機能や無料のGA4連携プラグインを使えば、専門知識がなくても十分に計測は可能です。
数字を追う習慣が身につけば、感覚に頼らない再現性のあるEC運営ができるようになります。
ぜひ今日から、1つでもKPIを設定して数字を眺める習慣を始めてみましょう。



