
ECサイトを運営していると、必ず直面するのが「在庫切れ」問題。
在庫切れページを「放置」するのも、慌てて「一括削除」するのも、どちらも売上とSEO評価を大きく損なう対応です。
この記事では、EC運営初心者の方でも今日から実践できる「在庫切れ商品を3つに分類して対処する方法」を、SEO観点も踏まえて解説します。
ECサイトの在庫切れを「放置」「削除」してはいけない理由
「放置」で起きる3つの損失
在庫切れページを放置していると、次の3つの損失が発生します。
1
顧客離脱による売上損失
訪問客が競合サイトへ流出
2
SEO評価の低下
「役に立たないページばかりのサイト」とGoogleに判定されるリスク
3
ショップ全体の信頼失墜
「管理が甘い店」というブランドイメージが定着
特に3つ目の「信頼失墜」は、目に見えないだけに厄介です。
お客様が離れていく理由は、実は「商品がなかった」ことよりも「案内が不誠実だった」ことの方が大きい場合が多いのです。
「削除」で起きるSEO評価の消失
「在庫切れページは全部削除すればいいのでは?」と考える方も多いですが、それは大きな落とし穴です。
Googleは長期間かけてページを評価しているため、削除するとこれまで積み上げたSEO評価がゼロになってしまいます。
その結果、検索経由の集客口が突然消え、サイト全体のアクセス数や売上が急落するケースも珍しくありません。
重要なのは、商品ごとの状況に合わせて適切な対処を選択することです。
次章で、その具体的な方法を解説します
【分類別】在庫切れ商品の正しい対処方法
在庫切れ商品は、「すぐ補充できる商品」「補充に時間がかかる商品」「取り扱わない商品」の3つに分類して棚卸しをするのが鉄則です。
ここでは、それぞれの分類に応じた具体的な対処方法と、Welcartでの設定手順を解説します。
分類1
すぐ補充できる商品|仕入れ先に発注する
仕入れ先に発注し、すぐに補充できる商品はこの分類。
売れ筋・利益商品もここに含めます。
補充までに時間がかかる場合は、次章で解説する表示文言の変更もあわせて実施すると、より効果的です。
Welcartでの対処方法
まずは仕入れ先に発注を出します。
入荷予定日が分かる場合は以下の手順に進みましょう。
- WordPress 管理画面の「Welcart Shop」>「商品マスター」を開く。
- 該当商品の編集画面を開く。
- 商品詳細本文に「◯月◯日入荷予定」と明記する。
- 「更新」ボタンで保存する。
分類2
補充に時間がかかる商品|表示名を見直す
すぐには補充できないものの、「メーカーの生産再開待ち」「次シーズンに戻ってくる」など、将来的に再入荷する可能性がある商品はこの分類。
ページは削除せず、「売り切れ」の代わりに、以下のような前向きな文言を使うと、お客様の印象が「終わってしまった」から「待てば手に入るかも」に変わります。
期待感を残す表示文言
| 表示文言 | 適したケース |
|---|---|
| 入荷予定 | 再入荷予定がある商品に幅広く使える。 定期的に入荷している商品や、メーカーからの補充待ちの商品に適している。 |
| ご予約受付中 お問い合わせください | 予約の相談に応じられる場合に適している。 ただし購入ボタンは出ないため、予約は「お問い合わせ」で受ける形になる。 |
| お取り扱い休止中 | 一時的な販売停止や、シーズンオフの商品に適している。 「休止」という表現がブランドイメージを損ねず、フォーマルな印象を保てる。 |
| 在庫切れ | 特別な事情がない場合の無難な選択肢。 「売り切れ」よりはネガティブ度が下がる。 |
| 売り切れ 完売(限定商品向け) | 「もう手に入らない」希少感を演出したい限定商品や、シーズン終了時の告知には有効。 ただし通常商品に使うと離脱の原因になるため要注意。 |
Welcartでの対処方法
Welcart を使っている場合、この文言変更は標準機能で完結します。
- WordPress 管理画面の「Welcart Shop」>「基本設定」を開く。
- 「ショップ設定」内の「在庫状態の表示名」を見つける。
- 「売り切れ」の欄を「入荷予定」など希望の文言に書き換える。
- 「設定を更新」ボタンで保存する。
分類3
取り扱わない商品|非公開にする
メーカーの廃番、契約終了、季節終了などで明確に「もう取扱わない」と判断できる商品のみ、この分類。
ここに入れる基準は厳しめにするのがポイント。
「もしかしたら再販するかも」レベルなら、必ず「分類2:補充に時間がかかる商品」として残しましょう。
終売商品の対処で最も重要なのは、「削除」ではなく「非公開」に設定するという点です。
Welcartでの対処方法
- WordPress 管理画面の「Welcart Shop」→「商品マスター」を開く。
- 終売商品の編集画面を開く。
- 画面右上の 「公開範囲」 を 「非公開」 に変更して「OK」をクリックし、「更新」ボタンで保存する。
【応用編】301リダイレクトでSEO評価を引き継ぐ
終売商品ページに過去の検索経由アクセスが多かった場合、類似商品ページへ自動転送(301リダイレクト)することで、そのページが積み上げてきたSEO評価を引き継ぐことができます。
WordPressなら「Redirection」などのプラグインを使えば、専門知識がなくても設定可能です。
ただし、初心者にはややハードルが高いので、まずは前述の「非公開」設定だけでも十分です。
そもそもの在庫切れを減らす「在庫連携サービス」
複数モールで販売している運営者は、在庫切れの根本対策として「在庫連携サービス」がおすすめです。
「在庫連携サービス」とは、複数モールと自社ECの在庫を自動で同期するクラウドサービスです。
1つの店舗で商品が売れると、他のモールの在庫数も自動で減算し、売り越しや欠品を防ぎます。
代表的な3サービスを比較
Welcartユーザーの場合、Welcart公式連携プラグインがある次の3サービスが候補になります。
それぞれの特徴と「どんなショップに向いているか」をまとめました。

らくらく在庫
料金(税別)
連携プラグイン:無料
月額:3,000円〜
特徴
在庫連携に特化
こんなショップにおすすめ
在庫連携だけできればOKなショップ

ネクストエンジン
料金(税別)
連携プラグイン:40,000円
月額:3,000円〜 + 従量
特徴
在庫+受注+商品管理まで一元化できる総合型
こんなショップにおすすめ
受注や商品管理もまとめて効率化したいショップ

zaiko Robot
料金(税別)
連携プラグイン:40,000円
月額:1,500円〜
特徴
低コスト+手厚いサポート
こんなショップにおすすめ
月額を抑えたい小規模ショップ
※各サービスの料金・プランは変動します。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
どのサービスも無料トライアルが用意されているので、まずは実際の管理画面を触ってみるのがおすすめです。
まとめ:ECサイトの在庫切れは「棚卸し」から始めよう
ECサイトの在庫切れは、対応を間違えると売上とSEOの両方を失う大きなリスクになります。
しかし、正しい手順を知っていれば、被害を最小化し、むしろ信頼を高めるチャンスにもできます。
今日からできる第一歩は、在庫切れ商品の「棚卸し」。
次の手順で進めてみてください。
- 在庫切れ商品の一覧を作る。
- 「すぐ補充できる/補充に時間がかかる/取り扱わない」の3分類に仕分ける。
- それぞれに合った対処(発注・表示切替・非公開)を実施する。
棚卸しの頻度は四半期に1回が目安です。
この習慣を続けるだけで、ショップの健全性は大きく改善します。



