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ECサイトで売れる商品画像の作成方法|撮影・加工のコツ解説

ECサイトで売れる商品画像の作成方法|撮影・加工のコツ解説

ECサイトにおいて、商品画像は「接客そのもの」です。実店舗のように商品を手に取れないネットショップでは、お客様は画像の良し悪しで「信頼できるショップか」「自分に合う商品か」を判断します。

「写真は苦手だし、プロに頼む予算もない」と悩む必要はありません。基本のライティングや構図撮影後の適切な加工(レタッチ)のコツを覚えるだけで、いつもの写真は「売れる商品画像」へ進化します。

今回は、購買意欲を左右する画像の構成から、初心者でも実践できる撮影・加工のテクニックまで、EC運営者が必ず知っておくべき基礎知識を網羅して解説します。

商品画像が売上に影響する理由

人間が受け取る情報の約80%は視覚からと言われており、実物を手に取れないECの世界では、第一印象がすべてです。

最新の消費者意識調査では、オンラインショップにおける購買行動において、写真や動画といった「ビジュアルコンテンツ」の有無が購入意欲を大きく左右することが明らかになっています。実際に、消費者の約6割(63.1%)が「商品の写真や動画がないことで購入を諦めた経験がある」と回答しています (※1)

つまり、どんなに優れた商品であっても、視覚情報が不十分なだけで、大切なお客様の半数以上を逃している可能性があるのです。単に綺麗な写真を1枚載せるだけでなく、お客様が知りたい情報を多角的に網羅した画像をそろえることで、購入前の不安を解消し、確実な注文へと導けます。

ECサイト「売れる商品画像」の構成

ECサイトで成果を出しているショップは、ただ闇雲に画像枚数を増やしているわけではありません。1枚ごとに「お客様のどの疑問を解決するか」という役割を明確に持たせています。

ここでは、バッグを例に、売上を作るために必須となる3つの画像構成を見ていきましょう。

構成 1

メイン画像

メイン画像

検索結果やカテゴリー一覧で、お客様と最初に目が合うのがこの「メイン画像」です。

役割

ページへの流入(クリック)を促す。

ポイント

余計な装飾を排除し、商品そのものを際立たせる「シンプルな背景」が基本。影を抑え、清潔感を演出することで「正しく管理されている安心感」を与え、クリック率(CTR)を高める。

構成 2

詳細画像

詳細画像

商品の細部を可視化し、お客様が店舗で商品を手に取って隅々まで確認する動作を画像で再現します。
オンラインショッピングする際にユーザーの約4割(40.5%)が、「商品の質感や素材感が分かりやすいこと」を重視しています (※1)

役割

「想像と違うかもしれない」という不安解消。

ポイント

サイズ感、生地のアップ(質感)、裏地や縫製、付属品などを多角的に撮影する。お客様の「確認したい箇所」を先回りし、接写や別角度のカットを用意する。

構成 3

イメージ画像

イメージ画像

商品を実際に生活の中で使っている「イメージ画像」を見せることで、お客様の「欲しい」という感情を刺激します。

役割

使用シーンを想起させ、購入意欲を高める。

ポイント

アパレルならモデルの「着用カット」、インテリアなら他の家具や小物と組み合わせた「お部屋のコーディネート例」を撮影する。その商品を手に入れることで「自分の生活がどう豊かになるか」を想像させることが目的。

ECサイト「売れる商品画像」の撮影ポイント5つ

「プロに撮影依頼をしないと、売れる写真は撮れない」と思い込んでいませんか?実は、基本のルールさえ押さえれば、高価な機材がなくても自社で十分に高品質な商品画像を撮影できます。
大切なのは「センス」ではなく、お客様が知りたい情報を正しく伝えるための「手順」です。ここからは、初心者の方でも実践できる、撮影ポイント5つを解説します。

Point 1

自然光で色味をやわらかくする

NG

自然光NG例

部屋の蛍光灯だけで撮影。
蛍光灯は色が歪みやすく、全体的に青みが混ざり、商品の魅力が半減してしまう。

自然光OK例

窓際で自然光を活用して撮影。
絶妙なツヤと柔らかい影が生まれ、素材本来の色味と美味しそうな質感(シズル感)を表現できる。

一般的な家庭や職場の照明(蛍光灯や電球)は、青白すぎたり黄色みが強すぎたりと、商品本来の色を歪めてしまいがちです。一方、自然光は人工の光に比べて非常にやわらかく、商品の色味を最も忠実に、そして魅力的に映し出せます。

Point 2

シンプルな背景を基本にする

NG

シンプルな背景NG例

他の商品を背景に撮影。
主役の商品と背景が同化し、視線が散漫になる。

シンプルな背景OK例

白い壁紙の前で撮影。
商品がパッと目に入り、カタログのようなプロ仕様の仕上がりになる。

主役である商品を最大限に引き立てるため、背景は清潔感のあるシンプルな壁を選びましょう。もし適した壁がない場合でも、100円ショップの模造紙や撮影用の背景布を壁に貼るだけで、商品がパッと際立つ「売れる背景」が簡単に作れます。

Point 3

アングルを使い分ける(正面・側面・背面)

お客様の「どの角度からも確認したい」という心理に応えることこそが、画像における大切な接客です。基本の3アングル(正面・側面・背面)を網羅することで、視覚的な情報の漏れを防ぎましょう。平面的な画像では伝わりにくい立体感や厚みが明確になり、お客様が商品を手に取った時のイメージをより具体化させることができます。

Point 4

三脚を活用する

NG

手持ち撮影による微妙な「ピンぼけ」や「傾き」。どれだけ良い商品でも、ブレた写真は「素人感」や「怪しさ」を与えてしまう。

三脚でカメラを固定し、セルフタイマーで撮影。構図が安定し、安心感のあるショップになる。

三脚でカメラをしっかりと固定することで、手ブレによる「ピンぼけ」や「傾き」のない、安定した構図の写真を撮影できます。細部までシャープに写った写真は、お客様に商品の質感を正しく伝えるだけでなく、ショップ全体の信頼感や安心感にも大きく繋がります。

Point 5

ディティールを撮影する

NG

引きの(遠い)商品画像ばかりでは、質感がわからない。「想像している素材と違ったらどうしよう」という不安を払拭できない。
 

引きの(遠い)撮影だけではなく、素材の質感も接写。「暖かそう」「触り心地が良さそう」などの質感を伝えることができ、納得感のある購入に繋がる。

商品の細部に迫るディティール撮影を行うことで、画面越しでは伝わりにくい素材の「質感」を鮮明に伝えられます。「触り心地」までイメージできるような接写画像は、お客様が手に取れない不安を解消し、購入への最後の一押しとなります。

ECサイト「売れる商品画像」加工(レタッチ)ポイント3つ

撮影後の「仕上げ」が、商品の魅力を最終的に決定づけます。プロに頼まなくても、以下の3つのポイントを意識して調整するだけで、商品画像の見栄えは劇的に良くなります。

Point 1

明るさ・コントラスト・彩度を調整する

BEFORE

撮影したままの未調整な画像。
全体的にグレーがかっていてどんより暗く、素材の良さが伝わらない。
 

明るさ、コントラスト、彩度を適度に上げた画像。繊細な質感や焼き色の香ばしさが引き立ち、まるでお店で対面しているような「美味しそう」をお客様に届けられる。

暗い写真は不潔な印象を与え、購買意欲を削ぎます。実物の色合いを忠実に再現しつつ、画面上で美しく見えるようトーンを整えます。

Point 2

不要な写り込みを除去する

BEFORE

拡大すると表面に白いホコリが目立つ画像 。
ユーザーは「管理が雑なショップ」という印象を抱き、不信感に繋がる。
 

レタッチ(スポット修復)で汚れを消した画像。素材特有の質感と上品な色味が引き立ち、商品の「手触りの良さ」を視覚から伝えられる。

肉眼では気にならないような微細なホコリや指紋も、高画質なカメラは鮮明に写し出してしまいます。ブラウザ上で手軽に使えるオンラインツールや、不要な部分をなぞるだけで消去できる無料のスマホアプリも充実しているため、これらを活用して「ノイズのない画像」に仕上げましょう。

Point 3

AIを使用し背景を合成する

BEFORE

引きの(遠い)商品画像ばかりでは、質感がわからない。「想像している素材と違ったらどうしよう」という不安を払拭できない。
 

引きの(遠い)撮影だけではなく、素材の質感も接写。「暖かそう」「触り心地が良さそう」などの質感を伝えることができ、納得感のある購入に繋がる。

AIツールを活用すれば、撮影時に用意できなかった理想のシチュエーションを後から自由自在に合成できます。現在、AIツールは手軽に試せる無料のものから、高度な画像生成ができる有料サブスクリプションまで多数公開されています。まずは無料版で操作性を試し、ご自身の予算や制作枚数といった目的に合ったものを見つけてみてください。

AIを使った画像作成・加工についてもっと知りたい方へ
「思い通りの画像を生成するコツを知りたい」という方に向けて、具体的な生成AI活用テクニックを以下の記事で詳しく解説しています。

注意
Amazonや楽天市場などのECモールでは、商品画像に関する規定が多く定められています。
必ず各モールのガイドラインを確認した上で活用しましょう。

【ジャンル別】売れる商品画像のポイント

商品ジャンルによって、お客様が「購入前に確認したいポイント」は異なります。それぞれのジャンルで外せない「売れるための鉄則」を押さえましょう。

ジャンル 1

アパレル

洋服やバッグは、自分が身に着けた時のイメージが湧くかどうかが重要です。以下の商品画像を準備しましょう。

着用イメージ画像

平置きだけでなく、必ずモデルやマネキンによる着用画像を載せ、丈感や体のラインの出方を伝えます。

生地のディテール画像

生地の厚み、光沢、透け感の有無をアップで撮影し、「思っていたものと違う」という返品リスクを防ぎます。

ジャンル 2

食品

食品は理屈ではなく、一目で「本能的に食べたい」と思わせることがゴールです。以下の商品画像を準備しましょう。

シズル感のある画像

 表面の照り、湯気、滴るタレなど、最も美味しそうな瞬間を逃さず捉えます。

断面図と盛り付け画像

中身がわかる断面画像や、実際の食卓に並べた盛り付け例を撮影し、味やボリューム感を想起させます。

ジャンル 3

雑貨・家電

雑貨や家電は、性能と実際に置いた時の収まりの良さを証明する必要があります。以下の商品画像を準備しましょう。

サイズ比較画像

日用品や手などと比較した写真を載せ、数字だけでは伝わらない「実際の大きさ」を伝えます。

細部のスイッチ・端子画像

操作ボタンや、裏側の接続端子まで撮影し、機能面での不明点をすべて解消します。

ジャンル 4

化粧品

肌に直接つけるものは、使い心地(質感)が最大の判断基準になります。以下の商品画像を準備しましょう。

テクスチャー画像

 クリームの伸び、液体のとろみ、パウダーの粒子などを、スウォッチ(肌に塗った状態)や背景に広げた状態で撮影します。

まとめ:「売れる商品画像」で選ばれるショップへ

「売れる商品画像」とは、単に高画質で綺麗な写真のことではありません。お客様の疑問を先回りして解決し、手にとれない不安を「安心」と「ワクワク」に変えるための重要なコミュニケーションツールです。まずは1商品からでも、ご紹介した撮影ポイントや加工ポイントを実践し、反映させてみてください。

参考文献・資料

記事内で引用したデータおよび調査結果の出典は以下の通りです。

  • (※1) 株式会社Contentserv「ECサイト成功の鍵を解明! 消費者の購買行動を左右する視覚情報の影響とは?(2025年)」
    20歳〜60歳の一般消費者111名を対象に、オンラインショッピングにおける商品情報の視覚的重要性に関する調査を実施。
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000040168.html