WordPress×ECの強み、ちゃんと引き出せていますか?
「WordPress = SEO最強」という印象を持つ方は多いでしょう。確かに、豊富なプラグインやテーマを組み合わせながら検索上位を狙いやすい環境が整っています。しかし、「WordPressだからSEOは大丈夫」と安易に考えてはいけません。適切な設定を行うことでそのポテンシャルを十分に発揮できるのです。
特にECサイトでは、バリエーション違いの重複ページや在庫切れ商品の処理など、検索エンジンとユーザーの両方へ配慮が必要なポイントが多々あります。ここを適切に管理できるかどうかが、アクセス数や売上増にも直結するからです。
そこで本記事では、WordPressの仕組みを活かしつつ、ECサイト特有の難所もしっかりカバーできるよう、必須のSEOチェックリストをまとめました。まだ対策に自信のない方はぜひ参考にしながら、自サイトを一度見直してみてください。
目次
WordPress ECサイトのSEOチェックリスト
ここでは、WordPress × ECサイト を運営するうえで意識しておきたいSEOの主要ポイントをまとめています。自社のサイト設定を見直す際、「すでに対応できている部分」と「まだ手をつけていない部分」を整理しながら、ぜひ順番にチェックしてみてください。
サイト構造を整える
パーマリンク設定をわかりやすくする
「?p=123」のようなデフォルトURLは検索エンジンにもユーザーにも内容が伝わりにくく、クリック率や評価に影響を及ぼします。
カテゴリ・タグの乱立を防ぐ
商品数が多いと、似たようなカテゴリやタグが増えやすく、検索エンジンの評価が分散したり重複コンテンツが生まれたりしがちです。
内部リンクを意図的に配置する
関連ページ同士をリンクでつなげると、クローラーがサイト全体を理解しやすくなり、ユーザーも欲しい情報を見つけやすくなります。
キーワードとコンテンツの充実
キーワードリサーチを行う
実際にユーザーが検索しているキーワードを把握しなければ、検索されていないキーワードでページを作っても、なかなか訪問者が来ません。
商品説明・ブログ記事を厚くする
ECサイトは「ユーザーが商品を買うかどうかを決める場」なので、情報が薄いと購買意欲を高めにくく、検索エンジンから見ても価値あるページだと認識されづらくなります。
重複コンテンツを避ける
似たような商品ページを大量に作ると、クローラーが混乱し評価が分散するリスクがあります。
メタタグ(title・description)の最適化
ページ固有のtitleを設定する
タイトル(titleタグ)は検索結果に表示される可能性が高く、ユーザーがページをクリックするかどうかを左右する大きな要素です。
meta description(検索結果に表示される説明文)に概要を記載する
description自体は検索順位に直接影響しないと言われますが、ユーザーがクリックするかどうかを判断する重要な要素です。
画像の最適化とページ速度対策
alt属性を正しくつける
画像検索からの流入や、アクセシビリティ(視覚障がい者の閲覧支援)にも関わるため、画像内容を正しく伝える必要があります。
不要なプラグインを減らし、速度を改善する
ECサイトは画像が多いので、ページが遅いとユーザーが途中で離脱しやすく、SEO評価(検索エンジンの評価)にも悪影響が出ます。
モバイルフレンドリー対策
レスポンシブデザインを導入する
スマートフォンからのアクセスが主流となっている今、モバイル対応していないサイトは検索順位にも影響しますし、ユーザー体験を損ねます。
ECサイト特有の追加ポイント
構造化データの活用
価格や在庫、レビュー評価などの商品情報を構造化データでマークアップすると、検索結果に「リッチリザルト」(星評価や価格など)が出る場合があり、目を引きやすくなります。
在庫切れ商品の扱いに注意する
在庫切れページを404エラーや非公開にすると、クローラーとユーザーの混乱を招いてサイトの評価を落とす要因になりかねません。
運営後こそ大事!継続的なSEO強化
サイト公開後も定期的に確認することが重要です。以下のリストを参考に、月次・四半期・半期(年次)のペースでメンテナンスを行いましょう。
ECサイトのSEOは「立ち上げて終わり」ではなく、むしろ運営が始まってからが本番です。
地道な改善を繰り返すことで、検索エンジンからの評価が徐々に高まり、売上や集客数の安定につながります。
月次で行うべきチェック
検索パフォーマンスデータの確認
順位変動やCTR(クリック率)の低下を早期に把握し、問題があればすぐに対処しないと、アクセスや売上の減少が長引く恐れがあります。
新商品・季節商品のSEO設定
新規追加した商品ページのSEO設定が不十分だと検索されにくく、販売機会を逃してしまいます。
WordPressとプラグインの更新管理
セキュリティ上のリスクや、古いコードによるページ速度低下を防ぐためには、常に最新版を保つことが重要です。
四半期で行うべきチェック
人気コンテンツの鮮度更新
長期間更新されていないページは、検索エンジンから「情報が古い」と判断されてランキングが下がりやすくなります。
サイト表示速度の再チェック
商品画像を追加したりプラグインをアップデートしたりするうちに、気づかないうちにページ速度が遅くなっていることがあります。ユーザー離脱やSEO評価への悪影響が懸念されます。
半期・年次で行うべきチェック
カテゴリ構造の最適化
商品ラインナップが増えると、当初のカテゴリ設計では探しにくくなる場合があります。ユーザーもクローラーも「どこに何があるか」わかりづらい構造では、SEO面で不利になる可能性があります。
構造化データの更新と拡張
商品の価格や在庫、レビューなどを「構造化データ」で正しくマークアップしておくと、検索結果でのリッチリザルト表示が期待でき、CTR(クリック率)向上にもつながります。更新を怠ると、機能が古いままだったり、エラーが出ても気付けないリスクがあります。
このように、公開後も定期的なチェックと改善を続けることが、ECサイトのSEOを安定して成長させるカギとなります。とくに初心者の方は「月次」「四半期」のチェックから始め、徐々に「半期・年次」チェックも取り入れていくとよいでしょう。地道な作業ですが、継続的に小さな改善を重ねることこそが、最終的に大きな成果をもたらします。
まとめ:WordPress+ECなら拡張も自由度も思いのまま
WordPressを活用すれば、ブログ機能とEC機能を組み合わせながら柔軟に運営でき、SEO対策も細かく調整しやすくなります。とくに日本向けの決済や配送に対応したECプラグイン「Welcart」を使えば、構造化データの設定なども一括でカバーしやすくなります。初心者でも比較的簡単にECサイトに必須の機能を加えられるでしょう。
今回のチェックリストをもとに設定や対策を見直し、さらに運営後もこまめな改善を続けていけば、検索エンジンからの評価は着実に高まるはずです。アクセス増と売上拡大を目指すうえで、初心者の方ほど基本をしっかり押さえることが成功への近道になります。ぜひこの機会に、自社ECサイトのSEO状況を点検してみてください。
また、ECサイトの集客やファンづくりには、SEOだけでなくコンテンツの力も欠かせません。 WordPressの強みを活かして、”また訪れたくなる”サイトを構築するためのアイデアを、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 関連記事:WordPressだからできるECサイトのコンテンツマーケティング