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アップセル・クロスセルとは?意味や違い、施策成功のポイントを解説

「集客はできているのに、なかなか客単価が上がらない」 そんな悩みを解決する強力な武器が、アップセルとクロスセルです。

これらは単に高いものを売りつける手法ではありません。お客様のニーズを先回りして「より良い選択」や「便利な組み合わせ」を提案し、顧客満足度を高めながら売上を最大化させるための、EC運営に欠かせない戦略です。

今回は、それぞれの言葉の意味や具体例、そして施策を成功させるための重要なポイントを分かりやすく解説します。

アップセル・クロスセルとは?

アップセルとクロスセルとは、一言で言えば「顧客一人あたりの購入単価(客単価)を向上させるための提案手法」のことです。

お客様が検討中の商品よりも高価格帯の上位モデルや、より充実したサービスを提案する手法です。

  • PCを購入検討中の方に、よりメモリ容量の大きい上位モデルを勧める
  • 単品購入を考えている方に、割安な「定期購入コース」を勧める

オンラインショップ利用者の約8割が「予定よりも高価な商品」を購入した経験があります。(※1)「より良い選択」の提示をすることで、顧客満足度と客単価を同時に引き上げられます。

お客様が購入を決めた(あるいは検討中の)商品と関連性の高い別の商品を「あわせ買い」として提案する手法です。

  • スマホを購入した方に、保護フィルムやケースを勧める
  • コーヒー豆を買った方に、専用のフィルターや保存缶を勧める

オンラインショップ利用者の8割以上が、関連商品の提案を受けて「ついで買い」をした経験を持っています(※2)。顧客の利便性を先回りして満たすことで、ショップへの信頼も高まります。

アップセル・クロスセルの違いは「アプローチの方向」

アップセル・クロスセルの大きな違いは、「今見ている商品そのものをグレードアップさせるか(アップセル)」か、「別の商品をプラスアルファで追加してもらうか(クロスセル)」か、という方向性の違いにあります。

  • アップセル: 「より質の高い体験」への誘導(垂直方向)
  • クロスセル: 「関連する便利さ」への誘導(水平方向)

どちらの手法が適しているかは、扱っている商品の特性や、お客様が今どの検討段階にいるかによって使い分けるのが正解です。

アップセル・クロスセル施策成功のポイント

アップセルやクロスセルは非常に強力な手法ですが、一歩間違えると「強引な売り込み」と受け取られ、ショップの信頼を損なうリスクもあります。

成功させるための最大の秘訣は、「売る側の都合」ではなく「買う側のメリット」を最優先に考えることです。

ここからは、アップセル・クロスセルを成功させるためのポイントを解説します。

アップセル施策を成功させる3つのポイント

アップセル成功の鍵は、「お客様に自ら『こちらの方が良い』と選んでもらう」ための自然な導線設計にあります。

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選びやすい3段階
(Good-Better-Best)の提示

商品を3つの価格や仕様で提示し、狙いたい中位・上位モデルが「ちょうど良い選択」だと感じられるように構成します。

単なるスペックの数値だけでなく、「このプランなら、こんな良い体験ができます」というベネフィット(便益)に翻訳して伝えることが効果的です。

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「価値の翻訳」で価格差を正当化する

「+3,000円で、バッテリー駆動時間が2倍!急な電池切れの心配も不要に。」のように、価格差がもたらす体験差を具体的に示します。

アップセルで購入を決めた多くのユーザーが「価格やスペックの比較表があったこと」を理由に挙げており、価格差に見合う価値を具体的に示すことが不可欠です(※1)

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限定性や保証で背中を押す

「在庫僅少」「延長保証付き」「今だけの乗り換え特典」など、安心材料や機会損失を回避できる点を自然に添えることで、顧客の決断を後押しします。

クロスセル施策を成功させる「 場所 × タイミング × 関連度 」

クロスセルは、顧客の潜在的なニーズに応えることで、「ついで買い」を自然に促し、売上を安定的に底上げします。

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場所

(どこで提案するか?)

  • 商品ページ: 「この商品と一緒に購入されています」
  • カート投入直後:「〇〇の買い忘れはありませんか?」(軽量なポップアップなど)
  • カート/チェックアウト画面:「あと〇〇円で送料無料」の案内に沿った消耗品など
  • 購入完了後: サンキューメールで、購入品の利用価値を高める関連商品を案内
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タイミング

(いつ提案するか?)

最も効果が高いのは「購入手続き中」や「購入直後」です。 すでに財布の紐が緩んでいる状態を捉えることで、CVR(成約率)が向上します。

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関連度

(何を提案するか?)

購買データや閲覧履歴に基づき、論理的に関連性の高い商品を紐づけることが必須です。「なんとなく」の提案は逆効果にしかなりません。

「アップセルやクロスセルの重要性はわかったけれど、自分のショップでどう設定すればいいのか迷う」という方も多いはず。
Welcartの機能をフル活用して、商品ページやカート画面に戦略的な「提案(ついで買い)」を組み込む具体的なステップについては、以下の記事で詳しく解説しています。
Welcartテーマで売上を伸ばす!基本的な施策9選を解説

まとめ|アップセル・クロスセルで「顧客満足度」と「客単価」を同時に向上させよう!

アップセル・クロスセルは、 お客様が「自分にぴったりの商品に出会えた」「欲しかったものが一度にそろって便利だった」と感じて初めて成功と言えます。

まずは自社の売れ筋商品を軸に、「どんな提案をしたらお客様が喜んでくれるか?」を想像することから始めてみてください。
適切なタイミングでの提案は、あなたのショップの大切な「おもてなし」になるはずです。

また、売上を伸ばすには、提案(攻め)だけでなく、カゴ落ちを防ぐ(守り)との両立が不可欠です。以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
カゴ落ちとは?主な原因と優先すべき対策を解説

参考資料

記事内で引用したデータおよび調査結果の出典は以下の通りです。

  • (※1) コマースピック「オンラインショッピングのアップセルに関する調査結果レポート(2024年)」
    オンラインショップで購入経験のある18-70歳の男女687人を対象に、オンラインショッピングの上位商品に関するアンケートを実施。
    https://www.commercepick.com/archives/50565
  • (※2) コマースピック「オンラインショッピングのクロスセルに関する調査結果レポート(2024年)」
    オンラインショップで購入経験のある18-70歳の男女490人を対象に、オンラインショッピングの関連商品購入に関するアンケートを実施。
    https://www.commercepick.com/archives/49942

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